友人が恋をした。
彼氏が欲しい、が口癖だっただけに
良い出会いがあるといいなといつも思っていた。
ただ、相手はどうやらノンケのようで、
話を聞く限りでは最初から雲行きは怪しかった。
結果的に、
告白に至る前に失恋したらしい。
自分もノンケを好きになったことはあるが、
当時は自分のスタンスが定まっていなかったのもあって
好きという感情から先へは行かず、
自分のスタンスがはっきりしてからは
ノンケに恋をすることはなかった。
だから友人の話には共感できず、
ノンケに恋するのは無謀だとすら思っていた。
けれどよくよく考えてみると、
自分の知り合いにはノンケに恋をして
うまくいった例が案外あることに気づいた。
彼氏もその中の一人で、
自然な流れでそうなったそうで。
本当か?と疑いつつも、
それらの話は聞いていて幸せになれる。
自分がそれまで見てきた世界観からは
ノンケに恋をしてうまくいくだなんて
小説や漫画の世界の話だと思っていた。
けれど、事実は小説より奇なり。のとおり
現実は自分の想像を簡単に越えてくるらしい。
世の中捨てたもんじゃない。